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空港におけるX線荷物検査
〜米国の郵便物滅菌処理に関する映画用フィルムの取り扱い〜

この文書は、飛行機、または米国の郵便サービスを利用して映画用フィルムを発送する必要のあるお客様に注意を促すことを目的として作成したものです。


1.空港におけるX線荷物検査

米国の空港では、9月11日に発生した悲劇的な事件以降、安全対策が大幅に強化されました。新型で高出力タイプのX線スキャン装置が預け入れ荷物と機内持ち込み手荷物の両方の検査に使用されるケースが増えています。
これらの高出力X線装置を使用すると、フィルム感度や露光の有無に関係なく、未現像フィルムにはカブリなどのダメージを及ぼす可能性がありますので、飛行機をご利用になるお客様は十分にご注意ください。
コダック社は、飛行機をご利用になるお客様に対しまして、露光前、または未現像の映画用フィルムを持ち運びしないことをお勧めします。飛行機による映画用フィルムの輸送がどうしても必要な場合には、事前に空港に問い合わせて、手検査を依頼してください。 この場合、手検査にかかる時間を考えて、早めに搭乗手続きをする必要があります。 また、次の点には十分に注意してください。

  • 預け入れ荷物


  • 預け入れ荷物は、お客様の目の届かないところで高出力のX線スキャン装置による検査が行われる場合があります。空港で搭乗手続きにあたる係員は、こうした可能性にほとんど言及しません。
    コダック社は、乗客に注意を呼びかけるポスターを搭乗カウンターに貼ったり、口頭でも注意を呼びかけたりするように求めています。未現像フィルムは、預け入れ荷物の中には絶対に入れないでください。

  • 機内持ち込み手荷物


  • 米国の空港で使用されているベルトコンベヤー式の手荷物検査装置は、低出力のX線を照射するタイプです。通常はフィルムに悪影響を及ぼす心配はありません。
    しかし、カブリなどによって未現像のフィルムが使用できなくなる恐れのある高出力タイプの検査装置と併用されている可能性があるため注意が必要です。飛行機を利用されるお客様は、海外の空港において、すべてのスキャン装置に細心の注意を払う必要があります。

    フィルムは手検査を行なうように丁重に依頼する必要があります。検査官が使用できるフィルムチェンジバッグを持参してください。見本となるフィルムの実物を用いてバッグの使用方法を実演してみてください。
    しかし、現地の検査官がお客様の依頼に快く応じるという保証はありません。X線使用の検査を強く主張する可能性もあります。米国国外の空港では、手検査が許可されない所もあります。


  • 航空貨物サービス

  • コダック社は、自社の航空機を使用するエアボーン、DHL、フェデラル・エクスプレス、UPSといった航空貨物サービス会社は、米国国内向けの航空貨物にはX線スキャン装置を使用しないと理解しています。しかし、航空貨物サービスを利用してフィルムを輸送する場合は、必ず確認を取ってください。
    これらの会社は、国際線の旅客機を利用して貨物を運搬する場合もあります。旅客機に貨物として積み込まれる荷物の検査には、高出力タイプのX線スキャン装置が使用されることになっています。
    フィルムだけを別送の航空貨物とする場合には、貨物に次のような表示をすることをお勧めします。
    「DO NOT X-RAY. IF X-RAY IS MANDATORY, DO NOT SHIP / DO NOT X-RAY / CONTACT SENDER URGENTLY: [details]」
    (訳:X線検査不可。X線検査が必要な場合は出荷せず、X線検査を行う前に送り主に至急連絡すること。[送り主連絡先])


  • 現地でのフィルム購入と現像処理

  • コダック社は、航空機による輸送に伴うリスクを最小限に抑えるために、映画用フィルムは現地の販売店で購入されることをお勧めします。また、露光後は、現地の映画用フィルム専門ラボ(現像所)で現像処理することをお勧めします。 現像処理後のフィルムは、航空機で輸送しても問題ありません。

2.米国における郵便物の滅菌処理

米国の郵便局では、郵便物を滅菌処理するための新型機器の導入を進めています。この機器が手紙だけに使用されるのか、または小包など他の郵便物にも使用されるのかについては、安全上の理由で明らかにされていません。

今後、検査内容が明らかになるまでは、滅菌機器が使用する高出力光線によって、現像処理や露光の有無、ネガティブあるいはプリントといったフィルムの種類に関係なく、フィルムにカブリが生じたり、フィルム全体が使用できなくなる可能性があると考えるのが賢明でしょう。
また、写真プリント、スライド、DVD、ピクチャーCD、CD―ROM、ビデオテープだけでなく、ビデオカメラをはじめとする様々な機器に内蔵されているCCDセンサーも、滅菌処理による悪影響を受ける恐れがあります。これらの素材には貴重な映像(撮り直し不可能な映像)が含まれていることが多いため、コダック社としては、より多くの情報が明らかになるまで、十分注意されるようお勧めします。

映像素材を輸送する場合には、米国の郵便制度を利用しない民間のクーリエ・サービスや航空貨物サービス会社を利用してください。 現地の現像所に問い合わせれば、詳しい情報の入手や、代替となる輸送手段の手配ができる可能性があります。



3.イーストマン・コダック社

イーストマン・コダック社は、自社が製造する映画用フィルムをはじめとするすべての写真製品を、X線、高出力電子光線、またはその他の有害な照射にさらすことなく、皆様のお手元にお届けしています。

コダック社では、業界団体、FAA(米国連邦航空局)、米国郵政公社等と協力し、新型検査装置が当社製品の出荷に及ぼす影響を最小限に抑えるように努めています。新しい情報が明らかになれば、皆様に順次お知らせしていく予定です。


- イーストマン・コダック社 2001年11月2日 -