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第40回講談社出版文化賞写真賞受賞記念
大塚 幸彦 (おおつか ゆきひこ) 写真展
「うみのいえ」

6月29日(月)〜7月10日(金)

第40回講談社出版文化賞は平成20年3月から平成21年2月までに発行された書籍、雑誌、新聞その他に掲載された優秀作品の作者へ与えられる賞です。さしえ・ブックデザイン・絵本・そして写真賞があり、今回の写真賞は写真集「うみのいえ」を撮影した水中写真家大塚幸彦氏が受賞しました。水中環境と命の循環をテーマとする環境汚染や海の生態系の破壊といった深刻な問題であるにもかかわらず、ゴミとなった私たちの身近な生活用具の形や素材を見事なまでに利用し生命をつないでいる海の生物と、すばらしいアート作品となったゴミの姿に、思わず笑みがこぼれます。リアリティを感じる大きなプリントと、たくさんのL判プリントで表現されたこれらの作品は、見れば見るほど発見があり、見る人を飽きさせません。同時に海に沈む人間の行いの醜い現実を、身近な現実として考えさせられる作品です。

出展予定点数 カラー約25点

海に潜り始めて、30年になりました。その間、海底環境の変化とそれに伴う数多くの海底の生き物たちの営みを見てきました。私は今、大都会に近い海である西伊豆と、大都会のど真ん中であるお台場の海にベースを置いて、撮影活動を続けています。 私のことを、海底のゴミばかり写している水中写真家という方もいます。確かにゴミや、そこで暮らすたくましい生き物たちの姿をずっと追って記録してきましたが、私が表現したいのはそれだけではありません。この世に生をうけ、やるべきことをやって次の世代に確実に命を受け継ぎ、自らの命を終える。こんな当たり前の行為を、私は美しいし凄いことだと思うのです。この太古の昔から続いてきた生命の循環を自分なりに表現したい!ゴミを撮るのはその一手段に他なりません。 ゴミ、公害、環境問題・・・。これらを眉間にしわを寄せて難しく語るのではなく、小さな子供から年配の方まで全ての性別年齢に関わりなく楽しみながら考えられる写真で表現したいと私は考えています。今回の受賞対象となった写真集「うみのいえ」の奥付に「これは、愛らしくコミカルで美しくてたくましい彼らの姿を撮りためた、世界一キタナイ写真集です。」と書いたのは、まさにこんな背景があったからでした。 この度はこの栄えある賞をいただき、有り難うございました。今後ともこの賞を励みに、目指すところに少しでも近づけるよう撮影を続けていきたいと思います。

1958年 山口県に生まれる。'78年大学在学中にダイビングと水中写真を始める。以後は独学で水中写真を学び、伊豆の海をベースに世界各国の海で海洋生物の生態を写真に記録。最近はライフワークとして「海洋環境」ジャンルの写真を精力的に発表している。 写真展'94年「海底からのメッセージ(合同展)」(新宿オリンパスホール)開催。個展'96年「氷の妖精」(新宿コニカプラザ)、 '98年「海底からのメッセージU」(新宿コニカプラザ)、'99年「ハープシールの海」(青山マリンカルチャーセンター)、'00年「海底からのメッセージ」(青山マリンカルチャーセンター)、'00年「タテゴトアザラシの可愛さに魅せられて」(アクアカラーギャラリー)、'01年「海底からのメッセージ」(板橋区エコポリスセンター)、'04年「イノチとモノのゆくすえ」(コニカミノルタプラザ)、'07年「イノチと海の物語」(コニカミノルタプラザ)開催。 '92年 第9回アニマ賞 受賞。 日本写真家協会会員。

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