写真を撮る・見る・見せる・仲間を作る
 
フィルム情報

夏の陽 岩本恵次がE100VSフィルムをお薦めします

自然が人を優しく包み込む その癒しの空間を届けるE100VS

湖面は夏の空を色濃く反映して、青く澄み渡る。白い雲が青空を満喫するかのように漂いそして流れて行く。雲だけではない。ニッコーキスゲ(ノゾリキスゲ)も青空の下で清々しく花開いている。山の斜面がなだらかに湖岸に下りてこの人造湖を縁取る。その縁取りが散策路となって奥へ奥へと伸びて行く。群馬県の西北部に位置し、人造湖ではあるが自然の営みの中に見事に溶け込んでいる。広がる青空と白い雲、満々と水をためる湖そして群生するキスゲ。
人が自然の中に分け入り、その景観を楽しむのは都会の喧噪と煩わしさから少しの間でも解放されたい…そんな想いがあるからだろうか。エクタクロームE100VSが青い空と湖面、白い雲、キスゲの黄、それぞれの色彩を鮮明にそして印象的に再現してくれた。このフィルムは私には欠かせない常用フィルムの一つだ。

キヤノンEOS 1V ・ EF16〜35mmF2.8 ・ F8 ・ 1/90秒 ・ +1補正(群馬・野反湖)



紫陽花の切なさを繊細に描写

ペンタックスMZ-S ・ DFAマクロ100mmF2.8 ・ F2.8 ・ 1/750秒 ・ -0.5補正(神奈川・鎌倉市内)

6月。梅雨の季節。青空を見る事も少ない。そんな季節に咲く花、紫陽花。花の色は青から赤紫に変化するという。だから七変化とも言われる。見ることの少ない青空と時折射す光を少しも逃すまいとして精一杯その花びらを開く。しかしこの梅雨空の陽の光では真っ青にはなりきれず、やがて赤紫へと変わっていく。花に縁取られた中心には青や赤紫が混在する。青にも紫にもなりきれない切なさと苦悩。その切なさや苦悩を癒すために雨は降るのかもしれない。紫陽花と呼ぶのは人の思いの切なさや苦悩を重ね合わせているからのようにも思える。エクタクロームE100VSは紅葉の赤を鮮烈に再現するいっぽう、そんな人の想いをも繊細に再現するフィルムなのかもしれない。



写真・文:岩本 恵次(いわもと けいじ)

1948年神奈川県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。コダック(株)勤務を経て、1997年フリーに。1999年(有)メディアリンク・アイ設立。コダック勤務時代に様々な著名プロ写真家と出会い、多大な影響を受ける。個展『華やぎの丘』『美瑛』など。2007年6月に個展『Heart &Heart-視・光・選・創・開-』を開催、同名の写真集出版。コダックフォトクラブ顧問。フォトクラブ・アイ主宰。(社)日本写真家協会会員。


戻る

 
Contents
Web KPC トップへ
Kodak Photo Club
撮影会情報
コンテスト情報
フィルム情報
E-6会のご案内

>> Web KPC お問い合わせ

| | 著作権