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広角レンズ
広角レンズの焦点距離は標準レンズに比べて短く、より広い範囲を写せます。 どんな場合に広角レンズを使ったらよいのでしょうか。明らかに広角レンズが便利という場面があります。たとえば、撮影スペースが限られている場合です。このような場合、すべてが収まるまで後ろに下がる、というわけにはいきません。自宅のクリスマス ツリーの周りに集まった親戚全員を撮りたい。自動車ショーの混雑の中で新型のスポーツ カーを撮りたい。こんなときは広角レンズが役に立ちます。 また、屋外で広角レンズが活躍する場面もあります。狭い街路、混雑した市場、見晴らしのよい景色など、標準レンズでは収まりきらない風景も、広角レンズを使えば撮影可能です。 広角レンズが便利な場面がもうひとつあります。撮影者と被写体の間を、人や物が遮ってしまうような公共の場での撮影です。広角レンズは最短撮影距離が短いため、被写体に近寄って障害物を画面から外してしまうことができるのです。
遠近感は、カメラと被写体の間の距離で決まります。この距離が同じであれば、標準、広角、望遠のどのレンズでも遠近感は変わりません。被写体に近づけば、近くの物が大きく写り、遠くの物が小さく遠く感じられます。これは、近くの物とカメラの間の距離に比べ、近くの物と遠くの物の間の距離が大きくなるからです。広角レンズの場合、近くの物と遠くの物の間の距離を相対的に広げると、遠近感が強調されます。広角レンズで風景写真を撮る際、前景に人、木、自動車などの比較対象を入れると、風景をより広大な感じに見せることができます。
人物の顔のクローズアップ写真を広角レンズで撮ると、この遠近感の強調によって歪みが生じます。一番カメラに近い鼻が団子鼻のようになり、一番遠い耳が非常に小さく写ります。自動車を広角レンズでフロント側から撮ると、細長くなめらかな感じになります。また、レンズに向かって手を伸ばした人を撮ると、その手が頭よりも大きくなってしまいます。
ビルディングなど平行線が垂直に伸びているような物を、広角レンズで写す場合、カメラがを上もしくは下にかたむけないように気を付けます。斜めにすると、2 本の垂直線が 1 点に集中してしまいます。ただし、この効果を意図的に利用してビルを高く見せたり、独創的な構図にしたりということも可能です。
広角レンズでは、より深い被写界深度が得られます。たとえば、28 mm 広角レンズを使用し、3 m 先の被写体に F /11 でピントを合わせると、約1.4 m から無限遠までにあるすべての物にピントが合います。同じ状況で 50 mm レンズを使用した場合、被写界深度は 2 m から 5 m 程度になります。 焦点距離が異なるレンズでも、 被写体までの距離を調節してイメージの大きさを同じにすれば、実質的には被写界深度は同じになります。しかしながら、被写体までの距離を一定とした場合、焦点距離が短いレンズほど被写界深度が増します。 |
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