被写体にもっと近づくと、写真がよくなるという構図のルールを、忘れてはいけません。クローズアップ写真は見る人に親近感を与えるのに対して、ロング ショットは距離や奥行きを感じさせます。クローズアップ写真では、撮影者の注意が主な被写体に集中して、クローズアップでなければ見落とすようなディテールを表現し、また、視点が遠くなると小さすぎてしまうディテールをはっきりとさせます。
アマチュア写真家の中には、撮影するとき、ファインダーを覗きながら被写体に対して後方に下がる人がいます。これでは、足元が不安定になるだけでなく、よい構図も望めません。被写体が小さくなってしまい、不要な要素が多く入りすぎて、よい写真になりません。写真に多くを入れすぎると、見る人を混乱させて注意をそらすことになります。
ファインダーを覗くときは、写真に入る不要なものがすべて排除されるまで、被写体に近づきます(カメラの取扱い説明書を読み、被写体に接近できる距離を確めます。近づきすぎると、写真がピンボケになってしまうからです)。拡大するつもりで写真を撮り、後でトリミングできるとしても、通常は写真を撮るときに注意して不要な部分を入れないようにするほうがよいのです。一般的にクロッピングの技術はカラー スライドに使われないので、カラー スライドを撮るときは、ファインダーの中で注意深く構図を決めることが大切になります。さらに、35 ミリ カメラのフレーム サイズは大きくないので、撮影可能な枠内を最大限利用すると最高の写真になるでしょう。フィルムの画面サイズが大きいほど、拡大に必要な部分が少なく、画質が高くなります。忘れてはならないルールは、フレーム全体を構図に使うことです。