マクロ レンズまたはマイクロ レンズと呼ばれるレンズには、クローズアップ写真のために設計されているものがあります。これらのレンズは、被写体から 10 〜 12cm の距離でピントを合わせることができ、補助のクローズアップ レンズを使わずに等倍の画像が得られます。一般に、マクロ レンズを使うと、焦点距離は 50 〜 100mm になります。焦点距離が長くなれば、小さな被写体に対して遠くからでもピントを合わせられます。被写体に近づく必要がないので、その場にある光を遮ったり、動物の場合は驚かしたりすることはありません。マクロ レンズは、あるときはクローズアップ用として、また別なときには距離をおいた被写体用として、特別なアッタッチメントをつけずに使えるので、便利です。
オートフォーカス一眼レフ カメラのメーカーのほとんどは、少なくとも 1 種類以上のオートフォーカス マクロ レンズを製造しています。コンパクトのオートフォーカス カメラには、クローズアップに切り替えができるものがあり、標準の最短撮影距離より近い距離で撮影できます。オートフォーカス カメラは、非常に正確に焦点を選択できるので、クローズアップ撮影に理想的なカメラです。ピントを合わせる領域をファインダーの中央におき、フォーカス ロックでピントをそのまま保つだけです。シングルショット オートフォーカス モードで撮影する場合、いつもシャープな画像が得られるのは、このモードではほとんどのオートフォーカス カメラが、画像がシャープでないとシャッターが切れないようになっているからです。
望遠を含むズームレンズには、ふつうクローズアップの撮影もできるマクロ設定があります。このようなズーム レンズのほとんどで、ズームの望遠側のマクロ距離機能が使えます。つまり、被写体からかなり離れていても、クローズアップの写真を撮ることができます。しかし、最短撮影距離で、ズーム レンズのマクロ設定は本当のマクロ レンズより画像が小さくなり、鮮明さも劣ります。
クローズアップの焦点を合わせる拡張レンズを追加しているので、クローズアップ撮影で非常に制限される深い被写界深度の露出を、マクロ レンズが要求することがあります。 f /16 などの小さな絞りでさえ、被写界深度は 10cm を超えることはめったになく、極端な接写の場合、2.5cm 以下です。後方にカメラを離すことで、カメラの位置を被写体と平行にして、焦点面を被写体面に合わせることができます。その結果、被写体からの近い距離で被写体全体をシャープにすることができます。TTL (Through the Lens) 測光方式のカメラでマクロ レンズを使用する場合、測光計は露出補正を自動的に行います。しかし、手持ちの別な露出計で、または手動フラッシュ装置で測光する場合、露出補正を自分で行なわなければなりません。「エクステンション チューブ」と「クローズアップの屋外ライティング」で説明する方法を参照してください。