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新型X線検査装置について

以下の情報は、未現像フィルムを持ち運ぶ海外渡航者全員を対象として提供するものです。

FAA(米国連邦航空局)に認可された新型のX線検査システムが、世界の50を超える国際空港で使用されています。これはインビジョン テクノロジーズ社によって製造されたInVision CTX-5000SPと呼ばれるシステムで、従来のX線技術と最新のスキャン テクノロジーを組み合わせた強力な手荷物検査装置です。

このシステムは、危険物(爆発物)が無いか調べるために手荷物をスキャンし、疑わしい物体が検知された場合には、集束させた、より強力なビームを使用してさらにスキャンを続けます。この集中的な高エネルギービーム(幅1cm/出力100-300 mR)は、未現像の写真フィルムにカブリを引き起こします。従来のX線検査装置で生成されるエネルギーは1 mR未満であり、未現像のフィルムを「多くの回数」通過させない限り、放射線による影響が現れることはありえませんでした。

この新しい技術を採用したシステムは、低いX線量による初期検査で開始され、手荷物内の物体の形状、大きさ、または中身に疑わしいと思われるものがあった場合、CTX-5000SPによる追加スキャンが自動的に起動します。

フィルムのハロゲン化銀や、フィルムを収める金属容器は、高強度のX線スキャンを起動するのに充分な素材です。

CTX-5000SPによってスキャンされた未露光の16mmフィルムのサンプルを以下に示します。X線カブリ独特の様相や程度のひどさについて多少なりとも知識を持っていただきたいと思います。このフィルムは、コダック VISION 320T カラーネガティブ フィルム (7277)を使用しています。

未現像フィルムを鉛のシールドに収めるという従来の予防措置を取っていても、高強度の放射線スキャンは起動してしまいます。鉛によってX線は減衰し、その強度およびフィルムへの有害性は低下しますが、その効果 は、X線照射の強度、シールドに使われている鉛の厚さ、フィルム感度などの要因によって全く異なりますので注意が必要です。

現在のところ、CTX-5000SPおよびCTX-5500は機内持ち込み荷物の検査にそれほど一般 的には使用されていませんが、FAAは今後、さらに実用化が促進されることになるであろう、と指摘しています。機内持ち込み荷物の検査に使用されているシステムに関するいくつかの報告が、すでに表面 化しています。

フォトグラフィック アンド イメージング マニュファクチャラーズ アソシエーション(PIMA)によって行なわれた試験では、CTX-5000SPによる高強度のX線ビームの直撃を受けた場合、ISO感度100以上のすべての未現像カラーネガフィルムが、かなりのカブリを生じました。ストライプ状になったカブリの向きは、X線ビームに対するフィルムの向きによって決まります。カブリの濃度はフィルムの感度によって異なり、フィルム感度が高いほど、ストライプが濃くなります。また、カブリが写 真印画紙で見えるかどうかは、写真の内容によって異なります。花々や群葉などを含む複雑な被写 体の写真では、X線の影響が鮮明には見えにくく、軽減される傾向にあります。

新型、InVision CTX-5500空港手荷物検査装置

以下に示すのは、InVision CTX-5500空港手荷物検査装置で露光したコダック VISION 200T 35mmフィルムのサンプルです。

InVision CTX-5500空港手荷物検査装置によるカブリ効果
(コダック VISION 200T フィルム)

サンプルのみの高解像度画像を希望される方は、次の画像をダウンロードして下さい。CTX exp.jpg(312KB)

一般的な注意事項とコダックからのご提案

  • 未現像フィルムは荷物として航空会社のカウンターに預けない。
  • 未現像フィルムを国際空港で機内に持ち込む場合は、飛行機の出発時刻より前に余裕をもって空港のセキュリティ事務所に連絡し、手による検査を行なってくれるかどうかを確認すること。
  • 必要度に応じて、遮光性の(チェンジ)バッグを用意しておくこと。
  • 手による検査に関連して、コダックは、カメラバッグを開けていない状態で、その外側を綿棒でこすり、極微量 の爆発物を化学的に検知するために、綿棒の先端を分析装置にかけるという、新しい検査手順があることを耳にしました。この検査手順に関するより詳しい情報については、データが入り次第、別途報告します。
  • コダックのプロフェッショナル モーション イメージング事業部には、世界中のほとんどの国、または地域に映画用フィルムを安全にお届けできるノウハウがあります。また、海外の現像所に関する情報もご提供できますのでお気軽にお問い合わせ下さい。
  • 海外では再販業者が販売しているフィルムに注意して下さい。そのフィルムの供給元を調べ、実際に使用する前にテスト撮影することを心がけて下さい。
  • 未現像フィルムを受け取る、あるいは発送する国や都市のX線検査に関する情報は、信頼のおけるエア・クーリエのような国際宅配サービスの案内をよくお読み下さい。コダックはX線検査の情報入手についても皆様をサポートいたします。

インビジョン テクノロジーズ社のCTX-5000は、空港における爆発物検知装置としてFAAの検定に合格した、最初の高強度X線手荷物検査装置でした。設計は、CT (コンピュータ断層撮影)方式のスキャンを採用して、爆発物を識別 するようになっています。この装置は当初、預けられた荷物の検査用として設計されましたが、現在はいくつかの空港で機内持ち込み荷物をチェックするために使用されています。このメーカーは、同システムの拡販を積極的に進めており、未現像フィルムを持ち運ぶ航空機の旅客は、空港の手荷物検査装置にInVisionのマークが付いていないか、特に注意を払う必要があります。 http://www.invision-tech.com/products/

FAA(米国連邦航空局)は、FAA規則108.17(第108部--航空機運用者の安全性)で、米国内の航空機の旅客に、感光性製品の非X線検査を要求する権利を付与しています。この規則全体は非常に多くの情報を含んでいますが、フィルムを持ち運ぶ旅行者にとっては、第108部17条e項の規定が最も重要です。

これは、米国内の航空機の旅客のみに適用されます。

FAA規則108.17(第108部--航空機運用者の安全性)(e)
認可保持者は、検査所およびX線検査システムの目立つ位 置に、機内持ち込み荷物または預託荷物がX線によって検査されることを旅客に告知すると共に、検査前にX線フィルム、科学用フィルム、および高感度フィルムを機内持ち込み荷物や預託荷物から取り出すように旅客に助言する標識を掲示しない限り、X線を使用して機内持ち込み荷物または預託荷物を検査することはできない。この標識はまた、旅客がその写 真機器やフィルムパッケージの検査を、X線検査システムを通 さずに行なうように要求できることをも、旅客に助言するものとする。X線検査システムが機内持ち込み荷物または預託荷物に1ミリレントゲンを超える量 を照射する場合、認可保持者は、すべての種類のフィルムを検査の前に荷物から取り出すように、旅客に助言する標識を掲示するものとする。旅客から要求された場合、旅客の写 真機器やフィルムパッケージは、X線検査システムを通すことなく検査されるものとする。

FAA(米国連邦航空局)のURLは次の通りです。 http://www.faa.gov/avr/AFS/FARS/far-108.txt

このような状況を創り出した原因は世界的なテロリズムにあり、決してイーストマン・コダック社や航空会社、CTX-5000SPスキャナーを設置せざるを得なくなった空港そのものに原因があるわけではありません 。

未現像フィルムをこのような検査システムに通 すことについて質問がある場合は、空港係官あるいは未現像フィルムを実際に運送する航空会社に直接お問い合わせ下さい。コダックは旅客の安全確保に関するいかなる政策に対して何ら影響力を持たず、かつそれを妨げることはできません。フィルムに関する情報は、このウェブサイトの他のメニューをご覧下さい。