サイズと形
初期の35mm映画では、フィルムのパーフォレーションは丸い形をしていました。この種のパーフォレーションは減りが著しいため、BH(ベル & ハウエルまたは「ネガ目」として知られる現在の形に変更されました。 図43 を参照。この変更はフィルムのレジストレーションをより正確にし、長年にわたって標準とされてきました。この間に、35mmプロ用映画カメラと光学プリンターはネガ目(BH)にあわせたレジストレーションピンが考案され、今日に到るまでその方法が使われています。このため、カメラフィルムと多くのラボ用フィルムは、ネガ目(BH)を使っています。ナイトレートベースを使った古いフィルムは収縮率が大きいため、映写用フィルムにネガ目パーフォレーションを使うのは困難でした。それは目減りが激しいために映写中にパーフォレーションがスプロケットを離れる際、スプロケットの歯が押さえ用のパーフォレーションに当たり、雑音が大きくなるからでした。尖った角も弱点であり、フィルムが映写に使える期間も短かかったのです。これに対処し、強度を加えるためにより高く、角に丸みを持たせた新しいパーフォレーションが考案されました。普通KS(コダックスタンダード)または「ポジ目」として知られるこのパーフォレーションは、それ以来35mm映写用プリントフィルムの世界的な標準となりました。
カラープリントの製作をするために、複数のセパレーションネガを一つのフィルムにプリントする方法がとられていた頃、デュブレイハウエル目として知られる二つ目のパーフォレーションが考案されました。必要とされるレジストレーションを得るため、高さはネガ(BH)と同じでしたが、耐映写時間を延長するため、角は丸くなっていました。このパーフォレーションは特別な用途目的と、特定のフィルム(例えばイーストマン カラーインターメディエ
イトフィルム5244)に限り、未だに入手が可能です。現在のフィルムは収縮率が低いためにパーフォレーションの高さが低くなっても映写による目減りの心配はなくなりました。1953年にはシネマスコープの導入によって、4番目のパーフォレーションが開発されました。このワイドスクリーン映写装置には、ほとんど真四角で、ポジ目よりも小さなパーフォレーションを持つ35ミリフィルムを使用しました。フィルムにステレオと、サラウンドサウンド用の4本の磁気録音用のトラックを付けられるようにこの形がとられたのです。今ではそれほど広く使われてはいませんが、この目のフィルムは、35mmイーストマンカラープリントフィルムで、入手可能です。
初期の実験的なものを除き、16ミリと8ミリのパーフォレーションの形は、それらが導入された頃から変化していません。
それぞれのパーフォレーションは、その形を示すアルファベットとパーフォレーションのピッチを示す数字とで表わされています。パーフォレーションピッチとは、一つのパーフォレーションの底辺から次のパーフォレーションの底辺までの距離のことです。BHの文字はネガ目を表わしており、それは普通カメラフィルム、インターメディエイトフィルム、特殊効果用フィルム等に使われています。KSの文字はポジ目を表わしており、ほとんどのポジティブサウンドレコーディングフィルムとカラープリントフィルムに使われています。CSの文字は、余分なスペースが必要な映写用プリントに使われるシネマスコープ製作の際の多重音声トラック用の小さなパーフォレーションを指しています。
例えばBH1866の指定は、ピッチ幅0.1866インチ(4.740mm)のネガ目のパーフォレーションを持ったフィルムを表わしています。
フィルムには、両エッジにパーフォレーションがある「両目」(ダブルパーフォレーション)と、片側だけにパーフォレーションがある「片目」(シングルパーフォレーション)があります。全ての35mmカメラフィルムは、両目になっています。16mmと8mmカメラに使われるシングルランの撮影用フィルムは、片目あるいは両目になっています。16mmの片目のフィルムには、シングルサウンド用、または現像後に付け加えられる音声用に、磁気録音ト
ラックが付けられているものがあります。両目を持ったスーパー8とレギュラー8フィルムは、カメラでダブルラン撮影をするため、その幅は常に16mmです。ラボでインターメディエイトとリリース用プリントを作るために使われるフィルムは、色々な種類のパーフォレーションで供給されています。数字の後に続くRの字はフィルムにあるパーフォレーションの列の数を指定しています。(lRは片目、2Rは両目)
ダブルかシングルパーフォレーションのフィルムを選ぶ際多少の融通がききます。例えば、ダブルパーフォレーションフィルムを、一本のかき落とし用のクローを持ったカメラで使用することができたり、また、光学あるいは磁気サウンドトラックを付け加えたいならば、ダブルパーフォレーションを使って撮影されたフィルムを、シングルパーフォレーションフィルムにデュープ、またはプリントして使用することができます。(注意 : ダブルパーフォレーションフィルム用の機材にシングルパーフォレーションフィルムを使用してはいけません。)
 |
| 図 43 |
| パーフォレーション タイプ |
| |
ベル & ハウエル(BH) |
コダックスタンダード(KS) |
16mm |
許容範囲 +/- |
| 寸法 |
インチ |
mm |
インチ |
mm |
インチ |
mm |
インチ |
mm |
| C |
0.1100 |
2.794 |
0.1100 |
2.794 |
0.0720 |
1.829 |
0.0004 |
0.010 |
| D |
0.0730 |
1.854 |
0.0780 |
1.981 |
0.0500 |
1.270 |
0.0004 |
0.010 |
| H* |
0.0820 |
2.08 |
|
| R |
|
0.020 |
0.51 |
0.010 |
0.25 |
0.001 |
0.03 |
| * 寸法H は計算上の値 |
 |
| 図 44 |
| パーフォレーションタイプとANSI ナンバー |
| |
1R-2994
(PH22.109) |
1R-3000
(PH22.12) |
2R-2994
(PH22.110) |
2R-3000
(PH22.5) |
許容範囲 +/- |
| 寸法 |
インチ |
mm |
インチ |
mm |
インチ |
mm |
インチ |
mm |
インチ |
mm |
| A* |
0.628 |
15.95 |
0.628 |
15.95 |
0.628 |
15.95 |
0.628 |
15.95 |
0.001 |
0.03 |
| B |
0.2994 |
7.605 |
0.3000 |
7.620 |
0.2994 |
7.605 |
0.3000 |
7.620 |
0.0005 |
0.013 |
| E |
0.0355 |
0.902 |
0.0355 |
0.902 |
0.0355 |
0.902 |
0.0355 |
0.0355 |
0.0020 |
0.051 |
| F |
|
|
|
|
0.413 |
10.49 |
0.413 |
10.49 |
0.001 |
0.03 |
G
(max) |
|
|
|
|
0.001 |
0.03 |
0.001 |
0.03 |
- |
- |
| L** |
29.94 |
760.5 |
30.00 |
762.0 |
29.94 |
760.5 |
30.00 |
762.0 |
0.03 |
0.8 |
* この寸法はパーフォレーションのない場合の幅も表わしています。
** この寸法は連続した100 パーフォレーション間隔の長さを表わしています。 |
 |
| 図 45 |
| パーフォレーションタイプとANSI ナンバー |
| |
BH-1866
(PH22.93) |
BH-1870
(PH22.34) |
KS-1866
(PH22.139) |
KS-1870
(PH22.36) |
許容範囲 +/- |
| 寸法 |
インチ |
mm |
インチ |
mm |
インチ |
mm |
インチ |
mm |
インチ |
mm |
| A* |
1.377 |
34.975 |
1.377 |
34.975 |
1.377 |
34.975 |
1.377 |
34.975 |
0.001 |
0.025 |
| B |
0.1866 |
4.74 |
0.1870 |
4.75 |
0.1866 |
4.740 |
0.1870 |
4.750 |
0.0005 |
0.013 |
| E |
0.079 |
2.01 |
0.079 |
2.01 |
0.079 |
2.01 |
0.079 |
2.01 |
0.002 |
0.05 |
| F |
0.999 |
25.37 |
0.999 |
25.37 |
0.999 |
25.37 |
0.999 |
25.37 |
0.002 |
0.05 |
G
(max) |
0.001 |
0.03 |
0.001 |
0.03 |
0.001 |
0.03 |
0.001 |
0.03 |
- |
- |
| L** |
18.66 |
474.00 |
18.70 |
474.98 |
18.66 |
474.00 |
18.70 |
474.98 |
0.015 |
0.38 |
|