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SHOOTING eye
 特集
VISIONは進化し続ける
―コダックVISION3 500T カラーネガティブ フィルム 5219/7219

2007年12月に発表された新製品『コダックVISION3 500T カラーネガティブ フィルム5219/7219』。お客様が良くご存知のコダックVISION2シリーズの持つルックと優れたイメージ構造を継承しながら、映像製作のワークフロー全般にわたって、フィルムの総合的なパフォーマンスや効率を改善する特長や利点が盛り込まれています。この新製品の特長をご紹介します。

 


VISION3の特長

1. VISION2 500T のイメージ構造とルックを継承
『コダックVISION3 500T カラーネガティブ フィルム5219/7219』はVISION2 500Tの色再現と階調を継承し、更なる進化を遂げています。VISION2シリーズで導入された、 ツーエレクトロン・センシタイザー(増感剤) 、 三層構造の緑感光層・赤感光層などの技術を改良しました。また、 高感度乳剤層に使われている改良型現像促進剤を新しいものに変更し、 赤の各乳剤層には、より効率の高い高活性型カプラーを採用しています。しかしながらノーマル露光での撮影では、VISION3 500TはVISION2 500Tと同様に取り扱うことが出来ます。

2. アンダー露光域の粒状性を改善
VISION3 500Tはアンダー露光域の粒状性を大幅に改善しました。微細な粒子構造を持ち、際立ったシャドウディテールを再現します。光量の少ない条件下での撮影にも柔軟に対応し、特に16mmの7219ではこのメリットを活用することが出来ます。これを実現したのは『ダイ・レイヤリング・テクノロジー: Dye Layering Technology(DLT)』で、 緑と赤の感光層に採用されています。

3. 拡がったオーバー露光域のラチチュード
VISION3 500Tの、もう1つの特長は、オーバー露光域のラチチュードが2絞り以上、拡張されていることです。ハイライトの飛びを心配せず、効率よく、豊かなディテールを正確な色調で捉えることが出来ます。薄暗い屋内から、陽の差した屋外に続くシーンも、ライティングや露光を変えることなくワンショットで撮影出来るようになります。これを実現したのは『サブミクロン・イメージング・センサー: Sub Micron Imaging Sensor(SMIS)』で、 青緑赤、 すべての低感度乳剤層に採用されています。
 

このフィルムによる撮影のメリットはデジタル・インターメディエイト(DI)やHD仕上げなどで生きてきます。VISION3 500Tをスキャンすると、豊かなハイライトのディテールを実感することが出来ます。また、アンダー露光域の粒状性の改善によって、よりスムーズでニュートラルな黒と心地よいシャドウが得られます。もちろん、従来のフォトケミカルのポストプロダクションでも、優れた性能を発揮します。

※ビデオにトランスファーする場合、VISON3用の『5219テレシネ・アナリシス・フィルム(TAF)』を使用してテレシネをセットアップすると、最良のパフォーマンスが得られます。

※SHOOTING eye No.48 VISION3 特集のPDFの
ダウンロードはこちらから(551KB)

 
VISION3 500T 5219とVISION2 500T 5218の特性曲線およびRMS粒状度曲線の比較
×印は感度点を示していますが、5219 と5218 でほぼ同じで、これは2 つのフィルムの類似性を示しています。一方、オーバー露光域を見ると、5219 の直線部はより長く伸びています。つまり、5219はハイライトのディテールを記録する能力が高く、青緑赤、すべての感光層で2 絞り以上ラチチュードが拡がっていることが分かります。
VISION3 では、『ダイ・レイヤリング・テクノロジー(DLT)』の採用によって光の吸収力が増加しましたので、ハロゲン化銀結晶を小さくしても同じ感度が得られるようになりました。粒子は結晶の大きさに比例しますので、結果としてアンダー露光域の粒状性が改善されました。 グラフの下のほう、3分の1のあたりにある水平方向に伸びる線は、特定の露光の時の粒状度を表しており、下にあるほど「粒状度」が良いことを示しています。▲と▼ではさまれたアンダー露光の領域を見ると、粒状度が改善されたことが分かります。
左の図は『ダイ・レイヤリング・テクノロジー(DLT)』の模式図です。下から順にハロゲン化銀結晶、一次増感色素層、そして二次増感色素層が重ねられています。二次増感色素層も、一次増感色素層と同様に光をとりこみ、最終的にハロゲン化銀結晶に渡します。これは、少し露光を増加させるような効果を発揮しますので、結果として、ハロゲン化銀結晶1つ1つが光をより効率的に捉えるようになりました。

 

VISION3フィルムについてのコメント

ダリン・オカダ 氏 ASC(米国映画撮影監督協会会長)

「VISION3は、より細かなディテールを記録でき、幅広いラチチュードを持った繊細な粒子のネガフィルムです。これまでレンジの広いフィルムというとパステル調で粒子の粗いルックを連想してきましたが、VISION3は、ダイレクトプリントはもちろん、フォトケミカルでのポストプロダクションにおいても、色のコントラストや彩度にパンチが効いている点が大きな驚きでした」

「VISION3では、細かな粒子構造によって、はじめからノイズが少ないので、DI特有の副作用はほとんどゼロで、映像全体は、これまで見たことがないような素晴らしいものでした。5218もアンダー露光のラチチュードは広いのですが、DIを通してみて、5219のほうが、映像がずっと安定していると気付きました。5219では、目立つ粒子はほとんどなく、ハイライト部はより広いラチチュードで、最暗部や最明部でも、より高い色の分解能を持っています。DIで自分の目指す映像を仕上げるには、VISION3 500Tを使うのが近道であると分かりました」
 

マイク・ソーワ 氏 (レーザー・パシフィック・メディア社 シニアDIカラリスト)

「仮にネガフィルムをアンダー露光し、DIで画を持ち上げて戻そうとした場合、これまでなら粗い粒子構造を目の当たりにしていました。しかし、5219の粒子構造ははるかに細かく滑らかで、実際に1~2絞りアンダーで露光されたネガフィルムから画を戻しても、粒子に関する問題はなく、細かなままだったのです」(下記の比較画像参照)

「性能の向上がより顕著なのがオーバー露光されたハイライト部です。5219ではハイライト部で、より高い分解能を維持することが出来ました。これなら、これまでより豊富な画像情報を保つことが出来ます。光量の少ない領域でも、より高い分解能が得られるようになったのは思いがけないプレゼントを貰ったようなもので、同じことがハイライト部についても言えます。5218と5219のハイライト部を比較してみると、5219の彩度がわずかながら向上しているのが分かります」

「5219はわずかですが作業効率の向上に役立ちます。5219は画像情報を維持しているので、光量の少ない領域から情報を引き出すためにパワーウィンドウを切るような処理は必要ありません。5219は画像を自然に再現しますので、処理に時間をかけずに済みます。その結果、わずかですが効率が良くなり作業時間も短縮出来ます」


VISION3とVISION2の粒状性の比較
VISION3(左)とVISION2(右)の粒状性の比較(5219のデモフィルムより)2絞りアンダー露光されたネガを拡大した補正プリント (画像をクリックすると拡大します)  
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