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In Camera January 2005
 Feature Films
Pehla Pehla Pyar
『Pehla Pehla Pyar』 の 1シーン。

『Pehla Pehla Pyar』 (愛はすべてに勝つ)は同じ大学の女子学生と愛し合う、向上心あふれる若い男性歌手の物語である。けれども女子学生は自分の兄にだまされ、ずっと年上の金持ちの男と結婚させられてしまう。若い恋人はあきらめずに戦い、紆余曲折をへて最後に2人は再び結ばれる。家族によって強制的に結婚させられた若い女性たちが受ける夫の虐待を探る 『Pehla Pehla Pyar』 は、社会派ラブストーリーとミュージカルという、一見不釣合いなスタイルを融合させている。シネマトグラファーのアミーア・ラル・サイードによると、この物語は他に類がないという。インド亜大陸で製作される映画はふつう、若い独身の主演女優が目玉なのに対し、『Pehla Pehla Pyar』 は主役の青年が離婚した女性と一緒になるという、インド社会では一般に嫌われているタブーがテーマになっているのだ。

Pehla Pehla Pyar
『Pehla Pehla Pyar』 の 1シーン。

『Pehla Pehla Pyar』 のもう1つユニークな要素は、初めてのインドとパキスタンの合作映画であり、クルーのほとんどがインド人、キャストと監督はパキスタン人であるという点だ。

制作会社ムバシャー・リュックマン・フィルムズが4000万ルピーをかけて製作した 『Pehla Pehla Pyar』 の主な撮影は、35日間かけてタイ、ドバイ、シャルジャで行われた。サイードによると、この作品は「感情が非常に自然で豊かで、さまざまなライフスタイルや場所も表現している」。各シーケンスの視覚的な違いを表現するために、サイードは数種類のコダックのフィルムを組み合わせることにして、イーストマン EXR 50D 5245、コダック VISION 250D 5246、VISION 500T 5279、VISION2 500T 5218を使った。
 

Pehla Pehla Pyar
『Pehla Pehla Pyar』 の 1シーン。

撮影前の準備段階で、サイードは各フィルムを2絞り増感するテストを行った。2絞りの増感現像の結果は、作品の前半の挿話になっているタイのビジネスマンの豪邸を舞台にした凝ったシーンにはっきり表れている。サイードはこう語っている。「撮影に入る2カ月前、僕らはこのシーケンスのテストを始めた。使った照明はワット数がすごく低かったけれど実に魅力的な質感で、その効果が増感現像によってさらに高まっている。裸眼で見ても、そのセットアップの視覚的な効果は見事だった。砂漠で近づいてくる車のヘッドライトを使うときのような暗い状況の中では、VISION2 5218をたくさん使った。このフィルムは細かいディテールをとらえて、すぐれたカラーバランスを実現するように設計されているからね。あるシーケンスでは、監督が照明をまったく使わずに自然の夕日だけでやると主張したんだ。役者の顔が暗すぎるのではと心配したけど、結果を見て元気が出たよ」

『Pehla Pehla Pyar』 は完全に拘束される仕事だった」とサイードは言う。「ムバシャーの仕事をするときは、その映画と寝食をともにして、心も身体も彼との契約に縛られる。でも彼はすべてが完璧にぴったりくるまで時間をかけさせてくれる。そんな人は珍しいよ。たいていの監督は1日にできるだけたくさんのシーンをこなすようにプレッシャーをかけてくる。時には品質を犠牲にしてでも、という人もいるけれど、彼はそうじゃない。それがこの仕事のすごくありがたいところだった」


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