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In Camera January 2005
 Feature Films
Little Piece of Heaven
ペトル・ニコラエフ監督
 

チェコ長編映画の新作『Kousek nebe』 (小さな天国)は、ジリス・ストランスキーの同名小説を下敷きにしている。チェコ人のライターであり脚本家であり、チェコP.E.Nクラブの会長でもあるストランスキーは、自身が半世紀前に政治犯として囚われていた。

クトナ・ホラとムラダ・ボレスラヴの荒涼とした元刑務所で28日にわたってロケ撮影されたこのドラマチックな物語の主人公は、共産党員によって投獄されたルボス(演じるのはヤクブ・ドゥブラヴァ)という無実の少年である。彼は囚人仲間の話から、女性用の別の監房があることを知り、彼女たちが服を洗濯しに行く場所も教わった。ある日こっそり彼女たちを観察していたルボスは、ダナ(ターニャ・ポーホフォヴァ)と呼ばれる美しい少女を見かける。囚人仲間の助けを借りて、彼はこっそり彼女に手紙を渡すことに成功する。やがて2人は実際に会い、関係を深める。その後共産党の当局が他の刑務所に移すことに決めた男性の囚人と女性の囚人の一部はバスに乗せられる。運命のいたずらか、そこでルボスとダナは再会する……ほんのつかの間だったが。
 

Little Piece of Heaven
『Kousek nebe』 の 1シーン。
 
悲しい雰囲気

撮影監督のマーティン・デュバは、夜間にも昼光にもコダック VISION 500T 5279を使い、2kW と 6kW の HMI と 3200ケルビンの照明を用意した。「5279 は最新のフィルムではないけれど、感度とコントラストに加えてシャープさの点でも信頼している。実にいい働きをしてくれたよ。被写体の暗部やひどく暗い刑務所の中もディテールまできちんととらえている。それに何の心配もなく、非常に大胆に露出オーバーにすることもできた。各カットに質感を与え、何の問題もなく完璧に対処してくれた」とデュバは言っている。9割 はムービーカム スーパー アメリカ 35mm で撮影し、クレーンのシーケンスにはアリフレックス IIIC を使い、レンズはツァイス オプトン HSF(18mm、25mm、35mm、50mm、85mm)ツァイス プラナー ディスタゴン(f16 135mm)、そしてアンジェニュー ズーム(f25 250mm)をそろえた。「EF-81 フィルターが本当の色表現を変えるのに役立った。とくに赤を冷たい色調にして、登場人物の恐怖や悲しい雰囲気に調和させた」

スタントマンが刑務所の屋根から転落するシーンを、デュバはクレーンに取り付けたアリで撮影した。「キャメラを屋根の端から真下に向けて撮影することで、目が回るような感じを出し、高さに対する恐怖を伝えた。結果はすばらしかったよ。屋根のてっぺんでルボスが赤い共産党の星に手を伸ばし、プラハのほうを見下ろす象徴的なシーンもうまくいった。短期間で作品を完成させなくてはいけないというプレッシャーがかなりあった。だからペトル・ニコラエフ監督は役者に厳しくして、たくさんのことを要求しなくてはならなかった」とデュバは語っている。

数年後 『Kousek nebe』 の製作について何を思い出すだろうか? 撮影監督はためらうことなく本誌にこう語った。「ペトルとは1996年以来いくつか映画を一緒に作ってきたが、私はこの偉大な人道主義者との仕事をいつも大切にしている。もう1つ言っておきたいのは、この作品のおかげで無実の人々が共産党の刑務所に投獄されたときに感じる恐怖がよくわかったということだ」

FAMU を卒業したデュバは多くの長編映画にクレジットされており、『Zapomenute svetlo』(忘れられた光) でチェコ撮影監督協会賞の最優秀キャメラワーク賞を受賞している。ウラジミール・ミカエルク監督のこの作品は、1997年のオスカー外国語映画賞にノミネートされた。最近では 『Bajecna leta pod psa』(吸い込まれたすばらしい歳月)『Cisar a Tambor』(皇帝と鼓手) を製作した。最新作 『Spravce statku』(農場経営者) では、脚本、監督、構成、編集も手がけている。

『Kousek nebe』 は2005年2月にチェコ共和国で先行上映され、ファルコンa.s.が配給を行う。


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