シネマトグラファー
ロドニー・テイラー(Rodney Taylor)
一部の人々は、新しい技術がフィルムに取って代わるという未来を思い描いています。
しかし、私はある日突然デジタルカメラがフィルムに取って代わる日が来るとは思いません。
私はただ、ストーリーを伝えるための選択肢が増えるだけのことだと思っています。
脚本を読むとき、 「このストーリーにはフィルムとデジタルのどちらを使うべきか」と考えるのです。それぞれの方法のメリットをよく理解した上で、どの技術が最も効果
的にストーリーを伝えることができるかを判断しなければなりません。『ラストエンペラー』(The
Last Emperor)を現在のデジタルカメラで撮影することなど、考えられません。
フィルムは、デジタルとは違う情感を生み出し、広範な風景を映した場面
や、微妙な照明処理、そしてヴィットリオ・ストラーロ(Vittoro
Storaro)が感じ取った美しい色彩は、ストーリーにとって極めて重要なものでした。皇帝の頭上に浮かんだ優美な絹の布のイメージは、『セレブレーション』(The
Celebration)の一家団欒の場面で息子が父親の暗い過去の秘密を明かしてしまうイメージとは大いに異なります。
アントニー・ドッド・マントル(Anthony Dod Mantle)は小型のDVカメラを活用し、一家の団欒における互いの感情を見事にとらえています。
今後も、シネマトグラファーは監督と共同で作業し、私たちは構図や照明などを利用して動画でストーリーを伝え続けるでしょう。
IMAX作品の『Loch Lomond』および『Alaska』、『Wildfire』等を担当。劇場映画には『Sparkler』および『Morning』がある。
ラッセル・カーペンター (Russell Carpenter, ASC)
ジョン・トール(John
Toll)が撮影技術を「監督の視覚的意図の保護」と呼んだ言葉を思い出します。最も優れたシネマトグラファーの作品には、奇跡的な要素があります。
それによって観客は無意識のうちにストーリーの中に引き込まれていくのです。それがシネマトグラファーの真の役目です。
非現実を創り出し、それを視覚的に表現することです。監督や、あるいは私などが自らフィルムに画像を収めるか、デジタルのパレットでそれを強調するかは、それほど重要ではありません。大切なのは、監督や私がそのプロセスを導くことなのです。
『チャーリーズ・エンジェル』(Charlie's
Angels: The Movie)、『交渉人』(The Negotiator)、『タイタニック』(Titanic)、『T2
3-D』、『Battle Across Time』、『リトル・ヒーロー』(The Indian
in the Cupboard)、『トゥルーライズ』(True Lies)
ロビー・グリーンバーグ (Robbie Greenberg, ASC)
私は、映画の将来が視覚的創造に無限の可能性を与えてくれると思います。私にとって最も楽しみなのは、デジタル技術を利用することが、私たちの芸術性を向上させるチャンスとなることです。
変化はいつでも少し怖いものですが、これは実にすばらしい機会であると言わなければなりません。それは、新しいチャンスや技術の到来が、芸術家や映画製作者としての命に力を吹き込んでくれるからなのです。
『沈黙シリーズ第3弾/暴走特急』(Under
Siege 2: Dark Territory)、『フリー・ウィリー』(Free Willy)、『ミラグロ/奇跡の地』(The
Milagro Beanfield War)、『クリエイター』(Creator)、『ジェシカ・ラングの
スウィート・ドリーム』(Sweet Dreams)。彼の『Winchell』および『Introducing
Dorothy Dandridge』というHBO作品はASC最優秀賞を受賞している。
ニュートン・トーマス・サイジェル(Tom Sigel, ASC)
20年前なら、シネマトグラファーの仕事ははっきりとしていました。テレビか映画の作品をただ撮影していればよかったのです。しかし現在は、DVD、CD-ROM、そしてインターネットがあります。さらにデジタルや光学撮影もあり、多くのシネマトグラファーが視覚効果
の作業に参加しています。
もしかするとそれは、ある種の映画製作は共同作業としては行われず、少人数の人によって統制が取られている作業ということなのかもしれません。
しかし、より確かな視点で映画を創り続けることができるのなら、それも決して悪くはないと思います。この考えは今に始まったことではありません。
Richard Lesterが1960年代にシーンを演出し、複合メディアを使用していた方法を考えてみて下さい。彼をより完全なストーリーテラーにしたのは、その革新的なスピリットでした。私は、新しいメディアが将来、そのようなタイプの、映画製作のためのチャンスを与えてくれればと願っています。
『X−メン』(X-Men)、『スリー・キングス』(Three
Kings)、『ゴールデンボーイ』(Apt Pupil)、『トリガー・エフェクト』(The
Trigger Effect)、『ユージュアル・サスペクツ』(The Usual
Suspects)
マシュー・アルキンズ (Matthew J. Arkins, III)
ドキュメンタリーは低コストなビデオで撮影する、という話を何度か聞いたことがあります。しかし、フィルムかビデオかどちらを使うかは、伝えようとするストーリーによって左右されるものだと思います。つい最近、私はディスカバリー・チャンネルで『Lion
of the Americas』という自然ドキュメンタリー番組を撮影しました。
私たちは視聴者に、北米のマウンテンライオンがなぜあれほど強い捕食動物であるかを伝えたいと思いました。彼らの筋肉構造の形や、約60キロの速度で獲物を追う際に尾でどのようにしてバランスをとっているかを見せたかったのです。そこで、われわれは物語仕立ての映画製作技術を利用しました。追跡車、クレーン、ドリーなどを使用し、スローモーションの画像用にフレームレートを上げました。
Vision 250Dフィルムで撮影しました。まるで映画の撮影そのものでした。「コマーシャル」の技術と「ドキュメンタリー」の技術を、カメラとフィルムの新技術に組み合わせることによって、創作の新しい可能性が開かれました。それは、私たちが過去に成し得なかったストーリーの視覚化と描写
を可能にしました。
われわれのゴールはただ一つ。伝えるべき重要なストーリーがあるということ、そして、ストーリーをうまく伝えるには、視聴者がテレビ番組に期待するだけの価値のあるものを作る必要があるということです。
ディスカバリー・チャンネルのドキュメンタリー番組には、『The
Uon of the Americas』、『The Last Phantom: The Secret of the
Wolverine』、および『Anaconda: Queen of the River』がある。Arkinアルキンスは多数のコマーシャルやビデオのデイレクター、撮影も務めている。
ナンシー・シュライバー (Nancy Schreiber, ASC)
デジタル革命が起きていることは間違いありません。以前一緒に仕事をしたミュージックビデオの監督は、今ではデジタルカメラと比較的安価な編集システムを持っています。
彼は一人で、企業のPRビデオを監督、撮影、そして編集しています。でもそれは、未来の一つのシナリオに過ぎません。
幸運なことに、ほとんどの監督やプロデューサーはこの仕事を芸術的な共同作業であると考えています。私たちはもうしばらくの間、フィルムでの撮影を続けていくでしょう。フィルムにはいろいろな種類があり、そのフィルムをどのように処理するかについても、増感、減感、銀残し、クロス
プロセッシングなどの選択肢があります。
術的表現を微妙にコントロールできる人は、フィルターワークも巧みに使いこなすことができます。私は技術を否定してはいません。私は、多くの形式のデジタルビデオで撮影してきましたが、これらはある種のプロジェクトには強力なツールになると思います。
『ブレアウィッチ2』(Blair Witch 2)の大部分は35mmで撮影されましたが、ストーリーのあるポイントではデジタルビデオとミニDVカムコーダーを使用しました。今では形式や技術の混合など珍しくはありません。
私はこのトレンドがもうしばらく続くと思います。ビデオが低コストであるため、また、カメラを持てば誰でも「映画」を撮ってインターネット上に配信できてしまうため、ビデオの方が一般
向きだと言う人もいます。しかし、だからと言って、必ずしも製作者が偉大なストーリーテラーになれるとは限らないのです。
『ブレアウィッチ2』(Blair
Witch 2: Book of Shadows)、『Buying the Cow』、『Your Friends
and Neighbors』、『セルロイド・クローゼット』(Celluloid Closet)、『ラッシュ・ライフ』(Lush
Life)、『からみつく愛欲の罠』(Chain of Desire)、『ビジョンズ・オブ・ライト/光の魔術師たち』(Visions
of Light)
スティーヴン・H・ブラム(Stephen Burum, ASC)
最近、技術に関する話を多く耳にしますが、私は技術が映画産業の未来を決める有力な要素だとは思いません。重要なのは、シネマトグラファーが新しい道具を習得し、適切な場面
でそれらを利用することだからです。
『ミッション・トゥ・マーズ』(Mission to Mars)を撮影したとき、屋外のシーンで空を加工するのにデジタル技術を使用しましたが、初歩的な技術でも、デジタル加工が問題解決の最良の方法だと思われる場合はそれを採用しました。
火星の影に赤っぽい照明を当てたいと思い、銅のホイルをホームセンターで買ってきて、反射鏡を作ったこともありました。火星の地面
で宇宙飛行士が作業するシーンでは、彼らの歩行を表現するため一秒間に32から36フレーム、多いときは48フレームで撮影しました。
これらの技術は、赤い光に覆われた惑星の、引力の弱い地面で起きている現象を観客に伝える巧妙な手法です。しかし、露骨過ぎても逆効果
になります。
将来に対する大きな課題は、フィルムとデジタルのどちらの技術が将来主流になるかということではなく、どのようにすれば興味深い登場人物を描き、よりおもしろいストーリーを表現できるかを考えることなのです。
<ミッション・トゥ・マーズ』(Mission
to Mars)、『ミッション:インポッシブル』(Mission: Impossible)、『ローズ家の戦争』(The
War of the Roses)、『アンタッチャブル』(The Untouchables)、『ボディ・ダブル』(Body
Double)
デヴィッド・ダービィ (David Darby)
私はちょうどニ週間かけて、スーパー 8、16mm、35mmなど14台ものカメラを使って車のコマーシャル撮影をしてきたところです。常時ヘリコプターが飛び廻り、インターバロメーターでタイム
ラプス撮影をコントロールし、アリフレックス435カメラは絶えずフィルム速度やシャッター開角度を変えていました。
ある時などは、10台の35mmカメラを96 fpsで同調させ、全く同じ焦点距離のレンズを取り付け、カメラ用移動車に乗せたこともあります。ビデオカメラは、これと同じようには使えないでしょう。
それから、フィルムのラチチュードの問題もあります。私の作品の大半は15年間バックライトで撮ってきたので、逆光の水、塵、煙が充満したフレームに何が起きているかがよくわかっています。
ほんの数年前までは消えてしまったり遠すぎたりしたものでも、現在のフィルムはハイライトで信じられないほどの質感を実現します。
要するに、フィルムなら「らしさ」を撮影するために何でもできてしまうということです。
フィルムは有機的な撮影メディアです。それに照明を足して下さい。そして、ストーリーに感情があれば、フィルムで撮影を行うべきです。ただそれだけのことです。これは単なる私の感じ方ですが、このビジネスにそれ以外必要なものがあるのでしょうか。
もちろん、これはビジネスであり、そのことは、映画製作のインフラが限りなく重要な意味をもつ理由になります。最初に述べた車の仕事で、もし24pカメラを使っていたら、同じ数のセットアップで、同じ時間で撮影できたでしょうか。変化に富んだ多様なルックの描出はまず無理だったでしょう。
どんなシネマトグラファーでも、監督に対して「すみません、それはできません。それもできません」とは言いたくないものです。しかし、フィルムなら、何でもできるのです。
ダービィは多数のコマーシャルやドキュメンタリーを撮影、また最近では特集『True
Rights』を完成させている。
ジョン・ホイヤー(Jon Fauer)
未来が簡単に予測できるなら、世界一のお金持ちはインターネットをもっと早い時期に先取りしていたはずです。
それだけではなく、先見の力があれば、VHSではなくベータが世界標準になり、コンピュータ人口の95%はMacを使い、そして、ビデオの普及によって映画はすっかり衰退するという世界が訪れていたかもしれません。
100年前、映画がキネトスコープを使って切手サイズのゆらゆら揺れる画像で上映された時代に、インターネットを通
じて配信される切手サイズのチラチラした画像がホーム・コンピュータで鑑賞されるなんていう今日の姿を誰が想像できたでしょうか。
私の予測では将来、映画がオンデマンドによる配信のためにデジタルのファイルサーバーに保存され、世界中のどこの家庭にもワイヤレスで配信できるようになる時代がやってくるでしょう。映画を大画面
、フラットパネルのコンピュータ兼テレビで鑑賞し、手元には小型のポップアップ画面
が映るポータブル端末がある。家庭への配信システムがデジタル化するため、画質は解像度に依存するようになる。そんな未来の世界では、HDTVは過去の遺物となるでしょう。家庭にあるモニタは、どんな解像度でも本来の縦横比でフィルムを表示することができるようになっているはずです。
現在行われている、デジタルビデオとフィルムのオリジネーションに関する議論ではどちらが勝利するのでしょうか。その答えは、どちらでもありません。目を閉じて考えてみれば、私はフィルムの電子光学的な感光乳剤の出現を強く願っています。これは、視覚データとデジタルデータの両方を収めたハロゲン化銀結晶を使用するものです。このフィルムは従来通
りレンズと光での映写もでき、さらにはテレシネの変換にも利用でき、さらにもう一つ、この未来のフィルムは、既存の映画カメラを使用しての撮影も可能な、後方互換性を持つといったものです。
『F.D.R.』、『Losey on Film』、および多数のコマーシャル、連続物や短編作品を手がけている。
テッド・チュー(Ted Chu)
毎週、デジタル映画を紹介するウェブサイトが登場します。それらは簡単に観ることができますが、デジタルメディアは劇場で映画を鑑賞する際の臨場感とは比較になりません。しかし、普通
のカメラを使っても、あるいはデジタルカメラを使っても、すべてのメディアは、自分の心の中にあるものをコミュニケーション的な明確な形に変換するものでなければなりません。映画製作では、使うカメラの種類が問われるのではなく、人間の経験が浮き彫りにされるのです。シネマトグラファーは、そのために常に存在するのだと思います。
チューはアメリカン・フィルム・インスティチュートで芸術の修士課程を修得した。彼は短編映画『Dominant
Seventh』でICG Showcase 2000を最後まで勝ち残った7人のうちの一人である。
ジュリアン・ワトレイ(Julian Whatley)
映画の技術的な面
は、ほとんど誰でも習得することができます。そして、スタインウェイのピアノを弾きこなす能力も、多くの人は身に付けることができます。しかし、ホロヴィッツは世界に一人しかいません。私は将来も現在と同じように、シネマトグラファーは、彼ら自身の美的センスによって、そして、悪いものの中からいいものをではなく、優れたものの中から最高のものを見極める能力によって成功を収めていくのだと信じています。
Kornの『Freak on a Leash』およびGreen
Dayの『Time of Your Life』
デーヴィット・A・アームストロング(David A. Armstrong )
フィルムとデジタルの将来に関する話題は随分聞いています。私は間違いなく二つのメディアの融合が起こると思います。たとえば、最初にフィルムで撮り、その後にデジタルで処理するということです。
しかし、ワープロよりもペンと原稿用紙を好む作家が存在するように、私も映画を撮影することだけでなく、それにまつわるすべての過程を愛しています。
フィルムの銀と光との反応、化学薬品の使用、ラッシュの待ち時間、カメラにフィルムを入れる作業、そして、ネガを手にするまでのすべての工程を、私は愛しいと思います。これらの実際のプロセスは、芸術としての映画撮影技術の一部であることは間違いありません。
1999年度AFI Mary Pickford賞、1999年度ASC
Student Award撮影賞受賞。彼のAFIでの卒業製作『John』はICG
2000 Showcaseおよびカンヌ映画祭のアメリカ・パビリオンで注目を浴びた。
バド・グリーンスパン(Bud Greenspan)
シネマトグラファーは、シーンを単に記録するだけの人ではありません。最高のスポーツ
キャメラマンの仕事だと、 作品の背景が描かれている場合があります。なぜなら、彼らはストーリーを理解しているからです。
「書くことは好きか?読書は好きか?オペラは好きか?」など、私は彼らに尋ねます。
フィルムにおける古典主義を、他のすべての芸術における古典主義と同等に捉えているからです。
技術の進歩は目覚ましく、それが与えるインパクトを理解はできますが、往々にして人が新しいものを使う場合は、
それが新しく発明されたからというだけの理由である場合が少なくないのです。
2000年シドニー・オリンピックを含む多数のオリンピック公式記録作品を手がけている。
マーク・オズボーン(Mark Osborne)
私は芸術を学び、ストップモーションのアニメーションの世界に転じました。一度に1フレームずつストーリーを伝える術を模索するには最高の手法です。私は2作品目の短編フィルムを、独自にIMAX方式で撮影しました。サンダンス映画祭での受賞後、オスカーにノミネートされたときには、電話が鳴りやまなくなりました。その中には、私と契約したいという事務所からの電話もありました。しかし、私と兄は独自の道を選び、『Dropping
Out』という作品で資金を集めて、24日間で撮影を終えました。
シネマトグラファーのブライアン・ケイプナー(Brian Capener)は、ストーリーに味を添える作業に大いに貢献してくれました。私と兄は、主人公と彼を取り巻く環境を、タバコのヤニに例えて説明しました。
色鮮やかなファンタジーの世界とは正反対の暗い世界を表現したかったのです。
フィルムに収めるものはほとんど照明とカメラで撮影しましたが、いくつかのシーンでは、肌の色合いに影響を与えることなく色を飽和させるため、画像をデジタル化しました。
私は、デジタル画像とその進歩には強い関心がありますが、フィルムで作業を開始することは、現在の私にとって興味深いタイプのプロジェクトには適していると思います。
特にストップモーションのアニメーションには、私が好きな感情的な本質を感じます。私はそれを、有機的だと感じます。
時には、CGのアニメーションがどこか人工的に見えてくることさえあります。それと私は、デジタルによる中間処理の概念も気に入っています。なぜなら、画像を実験的な方法で操作し、改良できるからです。
『Dropping Out』、IMAX短編映画でオスカーにノミネートされた『More』。
スティーヴン・スピルバーグ(Steven Spielberg)
芸術は人間の中にある何かを刺激します。最後のフィルム現像所が閉鎖されるまで、私の作品はすべてフィルムで演出するつもりです。
『プライベート・ライアン』(Saving Private
Ryan)、『アミスタッド』(Amistad)、『シンドラーのリスト』(Schindler's
List)、『ジュラシック・パーク』(Jurassic Park)、『カラーパープル』(The
Color Purple』、『インディ・ジョーンズ 3部作』(Indiana Jones)
ミカエル・サロモン (Mikael Salomon, ASC)
私は、監督やシネマトグラファーの役目が著しく変わることを望んではいません。監督は今後もストーリーを伝え、照明を駆使して画像を創り出すシネマトグラファーとの共同作業を行い続けるでしょう。デジタルによる画像は進歩しています。
私はそれに肯定的なスタンスを取っていますが、デジタルによるポスプロ作業の柔軟性とともに、リッチなルックを再現できるフィルムを、やはり私は好みます。
自宅に64インチスクリーン付きのHDTVセットを購入しましたが、フィルムの鑑賞用には最高です。HBOの優れた映画やケーブルテレビのチャンネルも見ますが、私は、そのこと自体が映画の衰退にはつながらないと思っています。
人々は今後も家の外で人と接し、何かを体験したいと思うはずだからです。
映写のクオリティを向上させることは確かに大切ですが、最も重要なのは、優れた脚本と面白いストーリーです。なぜなら、将来の観客の目は今よりももっと肥えていると思うからです。それが、将来に対する私の一番の願いです。技術ではなく、ストーリーこそ大切にしたいものです。
『遥かなる大地へ』(Far and Away)、『バックドラフト』(Backdraft)、『オールウェイズ』(Always)、『アビス』(The
Abyss)の撮影監督。『Band of Brothers』、『Sole Survivor(TV)』、『Aftershock(TV)』、『逃亡者(TVシリーズ)』(The
Fugitive)の監督。
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