デジタルシネマを語る
アンドレ・モート氏 エンパイア シネマ テクニカル・マネジャー
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アンドレ・モート氏 |
アンドレ・モート氏はエンパイア シネマのテクニカル マネジャーとして映写部門を統括しています。工学の専門知識を生かし、様々なシネマチェーンでエンジニアとして活躍し、エンタテインメント業界で現職の18ヶ月を含んで22年間に及ぶキャリアを築いてきました。
エンジニアの視点から
コダックから当社の劇場でベータテストを行いたいという提案があり、CEO(最高経営責任者)ジャスティン・ロビンスは、その申し入れを受け入れることにしたのです。コダックのデジタルシステムの設置が始まるのを、私は楽しみにしていました。ひとりのエンジニアとして、新しい技術は歓迎ですし、お客様にとっても、スクリーン上にキズ1つない安定した美しい画質を楽しんでいただけるのは素晴らしいことです。また、このプロジェクトがもたらす長期的な効果を実感することも楽しみでした。ハイ ウィッカムの全6スクリーンをデジタル化することで、どんなメリットがあって、どんな問題点があるのか、向学のため非常に興味がありました。
システムの性能について
コダックのシステムは期待通りの性能を発揮しています。システム自体が全く新しい技術であり、当社にとっても初めてで何も知らなかったので、何かが起こると予想していました。設置当初はどう使っていくか問題もありましたが、それも落ち着き、使うたびにその素晴らしさを実感しています。今後シアター マネジメント システム(TMS)が導入されたらさらに業務が楽になるでしょう。
映写技師にとっての利点
2007年2月末からコンテンツプレーヤーを導入していますが、映写技師はコダックのシステムを大変気に入っています。彼らはコンピュータ世代ですので、機器の扱いにも慣れており、仕事がやりやすくなったようです。ハードドライブやKDM(キー デリバリー メッセージ)の受け取りで配給会社と接する機会も増え、そういった点でも彼らは実に楽しそうです。プレイリストの作成を楽しそうにやっている様子にも、デジタル化の手応えが感じられます。
不要になった作業
また、映写技師の立場からすると、広告や本編の編集が必要なく、すぐに上映できる状態でコンテンツが届くことも気に入っているようです。デジタルはどこへ配信されるにしろ、すべて出来あがった状態になって来るので、フィルムより楽だと感じています。その一方で、コンテンツのハードドライブの受取りと返送のために電話を掛けたりする仕事ができたのですが、それはまた新しい種類の仕事として楽しんでやっています。
デジタルシネマで大切なこと
私の立場から見て重要なことは、a)画質、b)扱いやすさ(誰がどうやっても使えること)、そしてc)一番大事なことですが、上映を中止しないということです。これを確実にするのが私の役割で、あらゆる運営上の課題を長期的に克服するよう努力しています。全スクリーンをデジタル化するには習熟が必要で、プロジェクターやサーバーを1台入れることとは大違いなのです。ネットワーク化された6スクリーンを統合する場合、より多くの要素が絡みますし、問題なく稼動すると確認するまでには、十分な作業量と人員が必要です。
お客様の反応
当社が実施した調査によると、デジタル上映について、お客様は、汚れやキズがなく、クオリティが格段に良くなったと感じています。ただ、フィルム上映でも同様ですが、何かトラブルでも起きない限り、お客様は映写そのものには注目していません。デジタルの利点は、お客様よりも私たち劇場側に、より多く、そして長期的にもたらされると思います。
コダック シアター マネジメント システムのメリット
コダック シアター マネジメント システム(TMS)を導入し、チケット発券システムと接続してしまえば、スケジュールに応じて映画コンテンツが自動的に各スクリーンへ配信され準備が完了するので、業務の効率化が期待できます。また、新しい劇場を建てる際には、プラッターが不要になるので映写室のスペースを削減できます。必要なスペースはデジタル プロジェクターに、オーディオ機器とコンテンツ プレイヤー用のラックだけです。さらに、映写室の省スペース化が実現できれば、同じ広さの建物でも、その分座席数を増やすことが可能になります。
さらなるストレージ能力
私たちはコダックのTMSの導入と、メインサーバーのストレージ容量の拡大を心待ちにしています。現在、各コンテンツプレーヤーに4~5本の映画本編を保存していますが、ここ数週間、プレーヤーの容量ギリギリになることがあり、気になっているのです。TMSがあれば、各サイトでより多くの映画タイトルを扱えるようになります。
衛星配信
ダウンロードにかける時間がある場合は、衛星配信がいいと思います。ハリウッドでは衛星が好まれるようですが、映画館がいくつあるか、パラボラアンテナがいくつあるか、そしてダウンロードにどのくらい時間がかかるかを計算してみると、広範囲で衛星を使うにはまだ技術が不足していると思います。5年後には衛星が最良の選択になるかもしれませんが、そのときには光ファイバーケーブルという選択肢もあるかもしれません。いずれにしてもコンテンツの帯域幅と送信スピードによりますが、今のところは、ハードドライブで確実に配信されていますから問題ありません。
他劇場へのアドバイス
デジタル化を考えている劇場は、インストールを始める前にインフラが正しく構築されているかどうかを確認することが重要です。確実にサウンドシステムが一定の水準に達していて、オートメーションが正しく作動し、そして皆が自分たちのやろうとしていること理解している状態にしてください。(そうしないと、かなり余計な時間をとられます)それでもまだ、すべては習熟の一部にすぎません。デジタル化すると、フィルム映写機では必要なかったケーブルやいろいろな物が必要になり、それらを正しく設置し、最終的な確認がされなければいけません。もし、すでにデジタル化の準備が整っているのであれば、それこそ、機器をはめ込むだけになると思います。
トレーニングについて
ハイ ウィッカムの映写スタッフはパソコンに強く、皆すぐにコツをつかんだので、研修はとてもうまくいきました。コダックのシステムはコンピュータ ベースであり、最近はほとんどの人がパソコンに慣れていますから、フィルム映写に比べてずっと覚えやすいのです。パソコンを立ち上げることができるなら、コダックのシステムの操作もできますし、ワードの文書を開くことができれば、上映用のプレイリストの組み方もすぐ覚えられるでしょう。
パートナーシップについて
コダックの、コンテンツプレーヤーとマネジメントシステムの利点、ストレージ容量、設置のしやすさ、使いやすさ、長期にわたるサービスや将来的なサポートといったことを、運営上の視点から見させてもらっています。現在設置されたものを評価し、様々な状況に対処しながら、すべてを考え合わせて問題の解決にあたるのが私の役割です。コダックのシステムを使うようになってから、問題は特にありません。
コダックとの提携について
私は色々な分野のコダックチームと接してきましたが、その誰もが仕事の進め方においてプロフェッショナルでした。私たちが何か問題を抱えているときはいつでも、すぐにコダックの担当者が来て問題を解決してくれました。当社とコダックは、初めから大変良い関係を築いています。個人的には、コダックのシステムの映像は非常に安定していると思います。濁りがなくきれいで、鮮明で、動作に問題はなく、何度繰り返して映写しても変わらない安定した結果を得られています。
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