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石川島播磨重工業株式会社
大容量(ハイボリューム)スキャナー
中容量(ミッドボリューム)スキャナー


3つの事業所を図面のイメージネットワークで結ぶ

石川島播磨重工業株式会社は世界でもトップクラスの重工業機械メーカーである。
その源は1853年の石川島造船所に始まる。以来、造船と機械づくりによって蓄積された技術は、陸に、海に、空に、宇宙にと、人々の生活を快適なものに導き、将来への環境保全にと役立っている。日本国内に17の工場を有し、宇宙開発、ジェットエンジン、土木建設機械、産業機械、船舶など、幅広い製品を供給している。


石川島播磨重工業 エネルギー事業本部では、火力発電所の大型ボイラーと周辺設備、また原子力発電所の主要設備の設計と製造・メンテナンスなどを手がけ、東京江東区の東京エンジニアリングセンターと兵庫県相生市の相生工場、神奈川県横浜市の横浜工場の3ヶ所を結んだ図面・技術資料の相互利用システムを構築した。このエネルギー事業本部で製造される製品は全国の電力会社の発電所などで使われる。これらの製品は大型で耐用年数が長く、製造にかかわる情報は、長期間に渡り管理していかなければならない。また、1つの製品の設計には、さまざまなセクションの担当者どうしが、仕事の整合性を保ちながら進めて行かなければならないため、常に多くの図面を見ながらの作業となる。設計が終わると、次は工場の製造部門が図面を使用し製品の製造にあたるが、もし、設計変更が発生すると、関わっている全ての人に通知する必要がある。これまでは図面をマイクロフィルム化して設計部門と工場の両方に保管することで図面の共有化を図ってきたが、既に効率化の限界に達していた。

エンジニアリングシステムの構築

そこで、これまでの問題点を解決するシステムの検討が行われた。エネルギー事業本部電力事業部 管理部 システム開発グループの中村道明氏は「何といっても、発電所の設備の場合は30年以上も使い続けるものがあるので、使っていただいている間はすぐに図面が見られるようにしておかなければならないんです。しかも、東京と相生、横浜が同じ情報を持っていて、万一の場合にバックアップできるようにしなければなりません。それは膨大な量のデータですから、システムの検討には苦労しました」と、振りかえる。まず、これまで各事業所ごとに管理されていた図面や設計仕様書などを一括管理し、しかもそれらの情報をネットワークで管理するシステムとし、スキャナー、大容量ストレージ装置、プリンタを周辺機器として導入することが決定された。これを東京、相生、横浜の3つのサイトにほぼ同じ構成で設置した。図面の入力のためのスキャナーは図面の大きさにあわせて、A0スキャナーとA3までのスキャナーを導入した。全体の約9割を占めるA4とA3の書類にはコダック高速ドキュメントスキャナーDS7550を採用した。このスキャナーは図面のような精密な書類でも、1分間に30枚(400dpi、A4横送り)のスピードでスキャンすることができる。しかも、比較検討したスキャナーの中では抜群の画質で、図面の入力にも最適なスキャナーであることがわかった。

図面管理に大きな変革

3ヶ所の事業所で約1000台のクライアント(端末)から自由に図面の閲覧ができるようになり、マイクロフィルムによる管理の時のように、フィルムの保管場所に足を運ぶ必要がなくなった。図面のスキャニングは3つの事業所で並行して行われ、そのイメージデータは2〜30分後には他の事業所の大容量ストレージ装置にも登録される。それにより、万一、1ヶ所のシステムがダウンしても完全に補完できる態勢ができるという。「これほど大きな容量のデータになると、不測の事態が起こってからでは手遅れになってしまいます。生活のライフラインを支える発電所などに機器を納入している当社としては、システムの運用開始当初からバックアップには充分注意を払っています。だから、最新の図面はもちろん、数10年も前に製造された機器の図面であっても、なるべく早く登録しなければなりません。そのためには、スキャニングのスピードが速く、しかも画質の良いスキャナーの選択は大変重要なファクターでした」(中村氏)
導入されたシステムは、既に40万件、図面の枚数にすると600万枚を超えるという、膨大な情報の蓄積となっている。導入以前は、まず該当の図面の番号を探し出し、次にマイクロフィルムを管理している部署の担当者にコピーを依頼するという作業が必要だった。現在は各フロアに設置されたプリンタから必要な時に取り出すことができ、作業効率が大幅に改善されたと言う。また、図面の改定の履歴管理も簡単になり、「もう以前の方式に戻れなくなりましたね。たしかに、導入当初はとまどいを感じる人もいたようですが『今日からはこのシステムしかありません』というような、ある程度押しつけるくらいの気持ちで取り組まないとシステムが中途半端な形になってしまい、結局運用に失敗してしまいます」(中村氏)。

最後に今後の計画を中村氏にうかがった。
「今はまだ軌道に乗せて2年目に入ろうとしているところなので、ユーザーから細かい要望が出てきています。ですから、その改善に取り組むことが一番のテーマです。それに続いては、カラー化への対応のために新たに導入した、コダックのカラー高速ドキュメントスキャナー3590Cにより、納入した装置の写真とかメンテナンスの際の部品の状況の写真、マーカーで色付けされた書類などの色の情報も取り扱えるようにしていきます」
今後も、仕事の効率化を更に高め、ユーザーの満足度を満たすシステム作りを目指している。

(この事例は2000年7月に制作されました。)



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